パストライザーは、食品を一定温度で加熱することで有害な微生物を殺菌し、品質を保つ装置です。一般的なプロセスは以下の通り:
- 低温長時間殺菌(LTLT): 62-65°Cで約30分間加熱。
- 高温短時間殺菌(HTST): 72-75°Cで15-30秒加熱。
- 超高温瞬間殺菌(UHT): 135-140°Cで数秒間加熱。
2. 冷却装置
殺菌後の食品は速やかに冷却される必要があります。冷却が不十分だと、細菌が再増殖する可能性があります。
- プレート式熱交換器: 殺菌後の製品を冷水または冷媒で急速に冷却します。
- 連続冷却システム: パストライザーに組み込まれる場合が多く、連続処理で効率を高めます。
- クリーン環境の冷却: 冷却ゾーンでの二次汚染を防ぐため、クリーンルームやフィルターシステムを使用します。
3. 衛生管理
パストライザーと冷却装置の衛生管理は、HACCP(危害分析重要管理点)やGMP(適正製造基準)を基準として行われます。
- 定期洗浄と点検: CIP(Clean-in-Place)システムを使用して装置内部を自動洗浄。
- 温度記録と監視: 殺菌温度・時間を記録し、基準を逸脱しないようリアルタイムで監視。
- 二次汚染防止: 製品が外気にさらされない密閉システムを採用。
衛生管理の重要性
冷却時に衛生環境が不十分だと、せっかく殺菌した食品に細菌が付着するリスクがあります。以下のような対策が推奨されます:
- 作業員の衛生教育: 手袋やマスクの着用、手洗いの徹底。
- 装置の衛生設計: 隅々まで洗浄可能な設計。
- 空気清浄装置の使用: HEPAフィルターなどで清浄な空気環境を維持。